ページ経路を細かく追うよりも、まずはサイト全体のシナリオ分析
訪問者がサイトに訪れる「目的」があるように、サイト側にも訪問者のモチベーションに応じたコンテンツの「役割」があります。
そのコンテンツの役割を「サイトのシナリオ」として捉えた分析は特に有効ではないでしょうか。
よくサイト内の訪問者の動線(ページ経路解析)を細かく分析したいという相談を受けますが、訪問者の細かいページ経路を追いかけても、その労力の割りには得られるものが少ないと思われます。
Web担当者フォーラムの衣袋さんの記事にも書かれていますのでぜひご参考下さい。
『ユーザーのサイト内行動をどう分析するか?——回遊分析(2) [アクセス解析tips] (Web担当者フォーラム 衣袋さんの記事)』
訪問者はその時々のモチベーションによってサイト内の行動パターンは無限にあり、典型的な遷移パターンは存在し難いということが言われています。
コンテンツの役割を「サイトのシナリオ」として捉えた分析
ECサイトが一番シンプルなので例として挙げてみます。
ECサイトの根本にある目的は、「商品を買ってもらいたい」ということにあると思います。
すなわち、
「商品一覧」⇒「商品詳細ページ」⇒「カート」⇒「購入」
と⇒に進んで欲しいという「シナリオ」があります。
さらに、何か商品を買おうとする訪問者のモチベーションを、単純に考えてみます。
「何となくこんなものが欲しい」 → 「商品一覧ページ」から「商品ページ」を行き来する傾向がある。
「この商品が欲しい」 → 「商品ページ」を細かく、何度も訪問しチェックする傾向がある。
「この商品を買うとしたら」 → 「カートページ」など手続き方法の確認などをチェックする傾向がある。
「この商品を買うぞ!」 → 「カートページ」から「カート手続き完了ページ」の手続きをする。
こんな具合に訪問者はモチベーションに応じて、それぞれのコンテンツを見る傾向があります。
これをサイト全体のシナリオとしてざっくりと捉えてみる。
それにより、
・訪問者はどのレベルで止まってしまうのか?というボトルネックも分かってくる。
・訪問者のモチベーションに応じたコンテンツがちゃんと役割を果たしているのか?
・また、次のテンションに結びつけるきっかけとなる(次のステップに導く)コンテンツが足りないのか?
・ナビゲーションが悪いのか、コンテンツ内容が分かり難いのか?
などのようなことが洞察できるのではないでしょうか。
SiteTrackerの「日付サマリ」で、サイト全体のシナリオを「メトリックス」として作成したレポートがこれです。
メトリックスとして以下の項目を追加しています。
「訪問数」;サイト全体の訪問数を表しています。
「直帰訪問者」:サイト全体の訪問で直帰した訪問(者)数を表しています。
「直帰訪問者率」:サイト全体の訪問数に対する直帰訪問(者)数の割合を表しています。
「商品カテゴリページ」:カテゴリ別の商品一覧ページの訪問数を表しています。
「商品詳細ページ」:商品詳細ページの訪問数を表しています。
「カートページ」:カートページの訪問数です。
「カート転換率」:商品詳細ページとカートトップの訪問数の割合をカート転換率としたものです。(カートトップ訪問数÷商品詳細ページ訪問数)
「カート手続き完了」:商品購入完了ページ到達訪問数です。
「全体CVR」:サイト全体の訪問数に対するカート手続き完了訪問数の割合をコンバージョン率としたものです。

さらにこのレポートを、プロモーションや検索キーワードグループなどのセグメントによってフィルタして分析することで、もう少し具体的なボトルネックも見えてきます。
例えば、こんな訪問者たちでセグメント化したフィルターをかけてみる。
購入テンションの高い訪問者 → ねらった商品のキーワードで来訪している訪問者(商品名を含むキーワードなど)
購入テンションがまあまあな訪問者 → 商品の指名は無いがその商品の分類に入るキーワードなど(例:パソコン、液晶テレビのように具体的な商品名でない)で来訪している訪問者
認知目的の広告からの来訪者
潜在顧客、顕在顧客向けそれぞれのプロモーションからの来訪者
などなど。
これにより、サイト自体の最適化はもちろん、プロモーションの最適化も可能となるでしょう。
基本レポート以外では、このレポートだけでも常時チェックしておけば良いくらい重要な解析データとなるのではないでしょうか。
訪問者がサイトに訪れる「目的」があるように、サイト側にも訪問者のモチベーションに応じたコンテンツの「役割」があります。
そのコンテンツの役割を「サイトのシナリオ」として捉えた分析は特に有効ではないでしょうか。
よくサイト内の訪問者の動線(ページ経路解析)を細かく分析したいという相談を受けますが、訪問者の細かいページ経路を追いかけても、その労力の割りには得られるものが少ないと思われます。
Web担当者フォーラムの衣袋さんの記事にも書かれていますのでぜひご参考下さい。
『ユーザーのサイト内行動をどう分析するか?——回遊分析(2) [アクセス解析tips] (Web担当者フォーラム 衣袋さんの記事)』
訪問者はその時々のモチベーションによってサイト内の行動パターンは無限にあり、典型的な遷移パターンは存在し難いということが言われています。
コンテンツの役割を「サイトのシナリオ」として捉えた分析
ECサイトが一番シンプルなので例として挙げてみます。
ECサイトの根本にある目的は、「商品を買ってもらいたい」ということにあると思います。
すなわち、
「商品一覧」⇒「商品詳細ページ」⇒「カート」⇒「購入」
と⇒に進んで欲しいという「シナリオ」があります。
さらに、何か商品を買おうとする訪問者のモチベーションを、単純に考えてみます。
「何となくこんなものが欲しい」 → 「商品一覧ページ」から「商品ページ」を行き来する傾向がある。
「この商品が欲しい」 → 「商品ページ」を細かく、何度も訪問しチェックする傾向がある。
「この商品を買うとしたら」 → 「カートページ」など手続き方法の確認などをチェックする傾向がある。
「この商品を買うぞ!」 → 「カートページ」から「カート手続き完了ページ」の手続きをする。
こんな具合に訪問者はモチベーションに応じて、それぞれのコンテンツを見る傾向があります。
これをサイト全体のシナリオとしてざっくりと捉えてみる。
それにより、
・訪問者はどのレベルで止まってしまうのか?というボトルネックも分かってくる。
・訪問者のモチベーションに応じたコンテンツがちゃんと役割を果たしているのか?
・また、次のテンションに結びつけるきっかけとなる(次のステップに導く)コンテンツが足りないのか?
・ナビゲーションが悪いのか、コンテンツ内容が分かり難いのか?
などのようなことが洞察できるのではないでしょうか。
SiteTrackerの「日付サマリ」で、サイト全体のシナリオを「メトリックス」として作成したレポートがこれです。
メトリックスとして以下の項目を追加しています。
「訪問数」;サイト全体の訪問数を表しています。
「直帰訪問者」:サイト全体の訪問で直帰した訪問(者)数を表しています。
「直帰訪問者率」:サイト全体の訪問数に対する直帰訪問(者)数の割合を表しています。
「商品カテゴリページ」:カテゴリ別の商品一覧ページの訪問数を表しています。
「商品詳細ページ」:商品詳細ページの訪問数を表しています。
「カートページ」:カートページの訪問数です。
「カート転換率」:商品詳細ページとカートトップの訪問数の割合をカート転換率としたものです。(カートトップ訪問数÷商品詳細ページ訪問数)
「カート手続き完了」:商品購入完了ページ到達訪問数です。
「全体CVR」:サイト全体の訪問数に対するカート手続き完了訪問数の割合をコンバージョン率としたものです。
SiteTracker8 Premierシリーズの「カスタムメトリックス」
SiteTracker8のPremierシリーズでは、メトリックスを自分で設定して追加することが可能です。
ここでは、一番簡易な方法でカスタムメトリックスを追加してみました。
「日付サマリ」から、レポート設定(レポートデザイナー)画面を表示させます。
「メトリックス」の部分をクリックします。
メトリックス設定画面を表示させたら、左下にある「カスタムメトリックスの追加」をクリックします。
(プリセットされているメトリックスを使う場合は左側のフィールドから選択して、右側のフィールドに追加します)

カスタムメトリックスは、「フィルタ型メトリックス」と「複合条件入力型メトリックス」がありますので、どちらかを選択します。(SiteTracker8のカスタムメトリックスは、除算によってメトリックスどうしの割合も作成できます。)
メトリックスに名前を付けて、「フィルタ型メトリックス」であれば、メトリックス条件(訪問数など)を選択し、フィルタ条件を付けます。
下図はカート転換率として、「複合条件入力型メトリックス」を選択して、2つのメトリックスの割合を出す設定のサンプルです。
「カートページ」÷「商品詳細ページ」を「パーセント」で表す、という内容の設定サンプルになります。
サイト全体のシナリオ分析をフィルタでセグメント化して具体的にボトルネックを探る
さらにこのレポートを、プロモーションや検索キーワードグループなどのセグメントによってフィルタして分析することで、もう少し具体的なボトルネックも見えてきます。
例えば、こんな訪問者たちでセグメント化したフィルターをかけてみる。
購入テンションの高い訪問者 → ねらった商品のキーワードで来訪している訪問者(商品名を含むキーワードなど)
購入テンションがまあまあな訪問者 → 商品の指名は無いがその商品の分類に入るキーワードなど(例:パソコン、液晶テレビのように具体的な商品名でない)で来訪している訪問者
認知目的の広告からの来訪者
潜在顧客、顕在顧客向けそれぞれのプロモーションからの来訪者
などなど。
これにより、サイト自体の最適化はもちろん、プロモーションの最適化も可能となるでしょう。
基本レポート以外では、このレポートだけでも常時チェックしておけば良いくらい重要な解析データとなるのではないでしょうか。
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